やりたい事を聞くというのはある意味残酷である

以前いた、精神障害者が通うB型事業所での話。

管理者は話し合いが好きで、障害者と共に仕事をするのが「福祉」の上で重要だと思っている。

そして、時々皆んなに問う。

「今やりたい事はなんですか?」

みんなは答える事、管理者に受け入れられる答えをだす。

「一般就労したい」

「結婚して子供が欲しい」

僕の通っていた事業所は40代の人が多い。

僕は「やりたい事はありません。答えれるみんなが凄いと思う」と言った。

夢があるのはいい。

でも、それは僕から観たら叶わないであろう夢だ。

管理者は何を思っているのだろう。

B型事業所ですらまともに働けない障害者が

こんな回答をして。

職員は大学を出て、僕みたいな精神障害者にならず40代、50代を迎えて家族、子供がいる。

立場がまったく違いすぎて、話にならない。

ほとんどの人が一般就労が難しく、40歳を過ぎても自宅から通って、月に1万円ちょっとの収入。

そういう人の気持ちを軽々しく扱わないで欲しい。

B型事業所は今札幌に300以上ある。

精神障害者を使っての金儲け。

フリーペーパーには毎回、「新規事業所開設。

働きやすい職場。休みは年に◯◯日。スタッフ募集。未経験者歓迎」の文字。

そして、「PCスキルや軽作業。週1半日の通所可能。お昼は無料。駅近、送迎あり」

福祉は不況に強い。

今みたいに飲食や企業みたいに景気に左右されず、いつの時代も一定数いる障害者を相手にして収入を得る。

障害者の為に、と高い志しを持って貫く若いワーカーが潰れるのを何度もみた。

福祉事業所にはもう通わないな。

そう思う。